所長ブログ
2017年3月18日 土曜日
私の愛したニフティ
ニフティ・・売却されていよいよ4月の分裂が目前。
買い手がローカルな家電屋さんということでニフティらしいオチとも言えますが、元社員としてはちょっと悲しい。
と、ニフティ社のホームページを見ると、「社員紹介」のところには”世界を変える人”という大見出しと「ニフティが変われば世界が変わる」とあってその下に社員の顔写真が満面の笑みで並んでいる。ぅ~・・
イメージ戦略のひとつなのかもしれませんが、なんというかズレを感じます。
YouTubeの動画では沢尻エリカさんの前で、かっぷくのいい上司が部下の鼻フックに錘を乗せたり激辛なものを食べさせ沢尻さんを苦笑させているイジメ動画が公開されている。これは反社会的とも言えるし発想が小学生レベル。実際私が小学6年生のクラスの行事で友達3人と似たことをやりました。今時こんなことをやって許されるのは売れない芸人くらいではないのかな。
そういうところにも凄いズレを感じます。単なるウケ狙いならあまりにも陳腐。
思い起こせば、まだISPとしてのシェアを争っていた頃”Y or N”なるキャンペーン?みたいなことを会社をあげてやったことがありました。ある朝社員一斉にY or NとプリントされたTシャツを着て出社するというものでYはヤフー、Nはニフティである。確か勝手にライバルはヤフーとか謳っていたと思いますが、既に大負けしていたのにおこがましいと思った記憶があります。
Y or Nといえば普通思うのはYesかNoか?でしょう。世間にはヤフーがYesでニフはNoというイメージを植え付けるだけではないかと疑問を感じていました。だんだん感覚のズレが甚だしい会社になってきたのもその頃だったかもしれません。
ちなみに私はそのキャンペーンには参加しませんでした。上のような理由から「私はバカです」と書いてあるのと同然の恥ずかしいTシャツを着ることができなかったからです。電車を降りると沢山のTシャツ連中がぞろぞろ会社に向かっていましたが、私はひとりスーツで彼らと距離を置いて出勤しました。そんな私に周囲は冷たかったです。
「みんなで渡れば怖くない」的なことって、自らの意思に沿っているかどうか見極めないとヤバイですよ。そういうこともうつ病患者を大量に生み出している要因ではないかと勝手に思っています。
ズレて軌道が変わってしまったら修正は困難です。ズレた目にはズレたものが正常に写り、正しい評価をしなくなる。ズレた目が多くなるほど、正常なものは排除されてズレが加速する。ニフティはまさにそんな状態だったと思います。
話は違いますが、つい先日、早朝、東京スカイツリーの西側にある交差点。交差点西側の細い路地から自転車で交差点に差し掛かった私、進行方向の車道の信号は点滅した赤、同じく進行方向の歩行者信号は青、私は車道にいたから一旦停止して安全を確認して交差点を渡った。しかし、左側(北側)横断歩道手前で信号待ちしていたパトカーが、スピーカーで「危ないですよ!」と私に注意した。これには驚きました。点滅赤は車両の場合、一旦停止して安全確認して徐行で通行していいはずで、100歩譲ってそれがダメとしてもほんの少し左の横断歩道は青だから、渡ってダメなはずはないのである。実際なんの危ないことも起らず、私は悠然と交差点を渡っていたのです。
さらに渡った先にいた自転車のおじさんが私に聞こえるように「よく渡れなぁ」と笑い、 私としては、そこにたまたま居合わせた人々が皆正常な判断をしないことに絶望感を味わったのです。交通法規や常識に照らして私自身は正しいはずなのに、そこでは私のほうが愚か者という扱いになるわけです。
ニフティという会社にいたときも、それと似た思いがだんだん強くなっていったように今では思い起こされます。
かつて私がいい会社だと愛したニフティではなくなり、もはやズレを解消できない会社になってしまったと確信して会社を去ることに躊躇しませんでした。いつかは沈没するだとうとは思っていましが、とりあえず買い手がついてよかったとも思います。
以上は、あくまでも完全に私の個人的主観なのですが、「いい会社だ」と思っていた頃には繁栄して「普通と違ってきた(悪い意味で)」と思った頃から降下してついに分裂崩壊に至ったわけですから、あながち私の感覚は間違っていなかったのではないでしょうか・・
私にも愛社精神はありますからね、新しい親会社の元では謙虚に普通のバランス感覚を取り戻して、再び繁栄してほしいと思っています。
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