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2011年3月25日 金曜日

日本にいられない外国人

先日飛び込みで私の事務所に現れた外国人女性の話です。
その方は日本に来て11年間、大学院や専門学校に通い勉強だけしていました。博士号を取得して教授になるのが目標でしたが、なかなか博士号を取得できずにいました。最終的にはビザを延長するために専門学校に籍を置きました。しかし、その専門学校の勉強は自分には合わないと学校の事務員に話したところ「では学校に来ないで自分の好きな勉強をしていいですよ」と言われたので、学費だけ払って学校へは行かず、自分で博士号と取るための勉強を続けていたのです。
その専門学校が終わりになり在留期限も切れるため、日本に残るために就職することにしましたが、不幸にもその会社に問題があり、申請した在留資格が認められず、違う勤め先をみつけなければ、母国に帰らなければならないという状況になりました。

それで私の事務所にやってきたというわけなんですが、そうなってしまった状況では、とにかく就職先を決めないとどうすることもできない、というアドバイスしかできません。入管局でもそう言われたそうです。専門学校の出席さえちゃんとしていれば、あと半年間は就職活動のための滞在が認められたことでしょう。今の日本の状況で1が月もない期間で次の就職先を探すのは困難です。実際彼女は諦めて、日本を出ることになりました。
長く日本にいた外国人ほど、日本にいることに執着する傾向があるのでしょうか。今まで真面目にいた外国人もそういう状況になったら、悪い考えが浮かぶようです。実は今回のケースも、悪い話をもちかけれらましたが、もちろん断りました。

もし彼女が、もっと前から入管業務をやっている行政書士とかかわっていたら、このような状況は避けられたかもしれません。学校にちゃんと通っていないと、このような場合の延長滞在が認められなくなることは当然アドバイスできたはずですから。10年以上も日本に滞在したということが定住や永住を申請できる条件のひとつとなるのに、それが白紙になってしまうのです。
それを考えると、日本に滞在する外国人は日ごろから我々のような専門家と関わっていたほうがいいですよ、と言いたくなります。なぜか同じ外国人の友達同士の情報交換ばかりに頼って失敗してしまう人も多いようです。
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投稿者 行政書士 佐藤上野事務所

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